Fish & Paintings Diary

アクアリウムとアクリル画

男性キャラとしての魅力「ピーターラビット」

映画「巨獣大乱闘」も気になったんだけど

けっきょく「ピーターラビット」を先に観た。

 

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原作もそうなんだけど

映画のピーターラビットも、

全体の形や 動き・仕草などの

現実のウサギを忠実に反映したリアルな側面と

人間のようなことをする非現実的な部分がミックスしていて不思議

そしてこの現実と非現実の混合によって

きゅ――――ん(⋈◍>◡<◍)。✧♡

ハートをわしづかみにされるような胸キュンが生み出されます。

 

ピーターにはなぜ、

世界中の女の子を虜にするほどの魔性の魅力があったのか??

 

もちろんウサギなので外見はかわいいですが

原作の絵本の中では、性格はこれといってヒーロー的なものではないし

内面的にはとくにかわいげも健気さもなく

かといってアウトロー的なクールな魅力もありません。

 

単なる食い意地の張ったやんちゃ坊主なんですよね (´ー`)

 

ちなみに私ディズニーキャラの「バンビ」も好きなのですが

(そうそう、バンビの性別知らない子がいるけどバンビは雄です~)

あるとき友達にバンビのストーリーについて熱く語っていたら

 

「バンビの魅力は正統派ショタとしての魅力。

それに対してピーター・ラビットの魅力はダメ男の魅力」

 

だと言われました(;・∀・)

 

いやピーター、そこまで残念な男じゃないと思うんだけどね!?

ただやはり、キュートでファンシーなルックスに加えて

どこかリアルで非情な一面も持っているのは間違いないようです。

 

絵本に

「マクレガー夫婦がよそ行きの服で馬車で外出した」というベンジャミンに対して

ピーターが「それなら今日は雨でも降ればいい」と答えるシーンがあり

子どもの頃、この会話の意味がわからず親に質問した記憶があります。

(で、「雨が降れば濡れたり汚れたりしていい気味」という意味であり、このような表現を皮肉というのです。と教えてもらったわけですが)

 

原作の中にも漂っているこの突き放した雰囲気

つまり人間とピーターたちは結局、侵略者と先住民であり

管理者と泥棒 そして食う者と食われる者。

その対立構造は映画でも表現されていて

「ピーターの父はマクレガーさんちでミートパイになった」

という設定は健在。

そして、まるで復讐するかのように虎視眈々と家庭菜園を狙うピーターは

老人のマクレガー氏が目の前で急死したことに一片の同情もなく

むしろ「自分が倒した」と自慢し、家を占拠してパーティーを開いたりしています。

 

マクレガーさんの隣に

原作者をキャラクター化したビアという女性が住んでいることになっているのですが

ピーターは彼女を亡き母の代わりとして慕っており

人間の男トーマスと仲良くなったことが許せなくて

歪んだ愛を炸裂させたりもします。

 

かわいいルックスに似合わぬ暴君ぶりや

トーマスをにらみつける時の憎しみの表情など

ギャップ萌え♡満載のピーターでした。

 

ところで、原作者ビアトリクス・ポターですが

私にとっての彼女のイメージは

どちらかというと有能なビジネスパーソンであり実業家✨

彼女の理知的で堅実な性格は、絵にも生かされていると思います。

 

絵本にも、「ジンジャーとピクルス屋」という作品があって。

動物たちが雑貨店を開く話で

短いけど、妙にリアルでシビアなんですよね。

子ども向けの絵本には、こんなふうに生々しくも淡々とした感じで

仕事や経営を扱ったものはなかったので

子ども心にも、強く印象に残りました。

 

この映画では彼女のそういった面はあまり表現されていなくて、

マクレガーの甥でハロッズの営業部長(だったかな?)という経歴を持つトーマスが

玩具店を開いたことになっています。

実際には、出版社との交渉や手続き、グッズの企画

すべてビアトリクス・ポター本人が行っていたそうで、

現在活躍するハンドメイド作家やアーティストたちに通じる元祖なのではないか

と思っています✨

 

 

 


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