Fish & Paintings Diary

アクアリウムとアクリル画

映画「マイ・プレシャス・リスト」と金魚

バタバタしてて書き忘れてました

先月観た映画です。

 

my-precious-list.jp

 

「引きこもりの女の子が金魚を飼ったりする話」ときいて観たのですが

 

www.youtube.com

金魚がいっぱいいる↑こういうシーンは、

実際には映画の中に存在していません。

サムネ詐欺!?(;・∀・)

 

 

魚の飼育者の間で

「海外の方が動物愛護の考え方が進んでいるので

日本の飼育環境なんて虐待飼育と言わるレベルだ」

という伝説があるのですが、

この映画を見ると とてもそうは思えないですね(;'∀')

しょせん都市伝説だったのかもしれない。

 

まず主人公のキャリー、

セラピストにペットを飼うように言われ

ショップで琉金2匹を買います。

なかなか立派な琉金(*'▽')

 

本当は一匹でいいと思っていたのに

店員が「バラ売りはできない」「金魚は社会性があるので一匹じゃダメ」という謎のルールを持ち出し、仕方なく2匹飼うことに・・・

 

これは店員さん ちょっと嘘ついてますね。

金魚同士で仲が悪くてケンカやいじめが勃発することもあるし、

数が多ければそれだけ水が汚れるし酸素も減ります。

水槽が小さければ当然一匹が限界

映画の水槽だとキャパオーバーです(T_T)

たぶん、バラ売りだと効率が悪いので

店の利益のために「2匹以上セットで」としてるだけだと思う

(もしくは、孤独なキャリーへのメッセージか比喩として偽知識が使われている?)

 

そして琉金2匹は、キャリーの家のキッチンで

20cmキューブくらい?の水槽で混泳することに。

濾過もエアレーションもヒーターも無し。

バラ売りを拒むほど利益優先の店なのに

なぜ明らかに飼育初心者のキャリーに備品や飼育機器を勧めなかったのか(T_T)

このスペックだと、毎日水替えするくらいじゃないと

あっという間に濁るか酸欠になると思います

(ヒーターは、もしかして家が暖房完備で要らないくらいなのかもしれません。外はすごく寒そう、たぶん北海道くらいの気候)

 

それから何日後かわかりませんが、

何もなかった水槽にいつの間にか砂利が敷かれている。

これで砂利掃除もしないといけなくなったね。

キャリーがんばれ。

 

それからまた何日後なのか?

映画の中盤で、金魚のうちキャサリンと名付けられていた一匹が死亡(T_T)

死因はおそらく寒さか酸欠

(水はきれいなので、水替えはしていたのかも)

 

飼育を続ける自信を失ったキャリー

生き残ったもう一匹の金魚をショップに引き取ってもらうことに。

しかし「戻されても困ります」という店員。

キャリーはそれを強引に押し切り、

突然店の奥にダッシュして連れてきた金魚を水槽にポチャン!

 

気持ちはわかるんだけど、これはダメです(T_T)

相方が死んでるならもう一匹も病気に感染している可能性があるわけで

それを、店で管理してる健康な金魚たちの中にいきなりポチャンとか

絶対ダメでしょ下手したら全滅ですよ💦

普通なら一週間は隔離して様子見てからじゃないと水槽には戻せませんね。

 

とまあ、こんな散々な扱いを受けている金魚たちですが

キャリーほどの子がなんで?という不自然さも感じます。

 

キャリーは、飛び級して14歳で一流大学に入った天才児です。

読書量もものすごいし、当然ネットだってやるでしょう。

アホの私ですら持っている知識を、なんであの子が持っていないのか?

 

そもそもあまり金魚に興味がなかったからなのか?

(それにしては話しかけたりして、かわいがっているようにも見えた)

 

「愛着はあるけど知識はない」というのは頭の悪い子が陥る状況であって、

キャリーはそれとは逆の、頭でっかちという設定だったはず。

魚類の飼育は、ただ知識を仕入れて

記憶して 応用して 考えて 仮説を立てて

淡々と実行すればいいだけなので

オタクにこそ向いていると思うんですけどね。

 あれだけIQが高いと濾過装置くらい自分で作れちゃうんじゃないのか??

 

「金魚すら持て余しちゃう不器用な子」みたいな表現にしたかったんだろうけど

 

知識の高いオタク女をナメるなよコラ!!??(# ゚Д゚)

 

 

ところで・・・

金魚の飼育は、実際ニートや引きこもりに良いのでしょうか?

 

インドアな趣味なので、単に引きこもり生活がより楽しくなるだけでは?と思われるかもしれませんが

そんなことはありません。

飼っていれば、飼育関連グッズで欲しいものも出てきますし

水槽レイアウトもしたくなります。

いろんなショップを見て回りたくなるし

店側も客寄せで勉強会やワークショップを開いていることもあります。

ほかにも金魚の展示会 即売会 品評会 アートなど

金魚に関連したイベントはけっこうあるので

出かけるきっかけは意外とあるのです。

田舎だったら「水槽に飾る石か流木でも拾ってこようかな」となるかも?

 

何にせよ、好きなことや趣味があるのは良いものだと思います。

元気をもらえるし、出不精でも楽しいことがあれば出かけたくなりますね。

 

金魚の話が長くなりましたが、

主人公のキャリーについて・・・

ひとことで言うと、

「とんでもなくハイスペックな機械にコマンドが入っていない」

とでもいうような印象の女の子です。

頭の性能がとんでもなくいいのに、その能力を注ぎ込む対象を持っていません。

それを、作中ではコミュニケーションや人間関係の問題として扱っているようなのですが、そこはやや解せません。

 好きなこと・やりたいことがあってこそ、人との関わりも生じるのではないかと思っているからです。

 

そもそもあらすじに「コミュニケーションが苦手」と書いてあるけどそうは見えない。

協調性がないところはあるかもしれないけど

言いたいことはハッキリ言うし、好みの男とならあっさり打ち解けちゃうし

日本で言う、いわゆる「コミュ障」とはぜんぜん印象が違います。

 

もちろん人間関係は大切ですが

でもそれ以前に、あの子は人生の羅針盤を持っていない

進む道がわからないし、心からの願いや夢中になれることもない

だからニートだったんでしょ?と思うのですが

そのへんは「まだ19歳なの。急かさないで」で終わり(・・?

えー終わりかい??

 

ニートになってしまった理由の一つは、神童は神童でも

理系ではなく文学・哲学系だったというのもある気がする( ;∀;)

 

でも文系だって活躍の場はたくさんあるはず!

みなさんが適材適所で楽しく

いっぱい活躍できますように・・・°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°

 

 

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