Fish & Paintings Diary

アクアリウムとアクリル画

都市伝説「山が好きなおじさんの話」

親戚のおじさんで、山が大好きな人がいて

特に若いころは、国内外のあちこちの岩場にロッククライミングに出かけ

その関係で知り合った友達や仲間もたくさんいました。

 

 

 もし、1980年代頃にクライミングにハマっていたあなたのおじさんやお祖父さん

いらっしゃいましたら、この話を知っているかもしれません。

 

そのおじさんがよく山へ行っていた頃のこと

クライマーの間で「蜘蛛男」「スパイダーマン」と呼ばれている

ちょっとした有名人がいたそうです。

 

その男は、いつも全身黒いウエアを着ていて

器具を使わず、人ともつるまず、いつも一人でフリークライミングをしている。

痩せ型で手足がひょろりと長く、また技術も高かったようで

難所を器用に登ってゆくその姿が、遠くから見ると黒い蜘蛛のようだった。

 

しかし誰もその顔を間近で見た者はいない。

どうやら人嫌いのようで、いつもみんなから離れた岩場に陣取っていて

誰かが話しかけに行こうとすると、それを察知したようにふっと姿を消してしまう。

もちろん伝説などではなく実在の人物なのは確かで、

おじさん含め何人ものクライマーが、遠くからではあるが何度もその姿を目撃している。

 

そしてその男が姿を現すと必ず、誰かが事故を起こしたり、怪我人が出たりと良くないことが起きる。

 

まあクライミング自体、一歩間違えれば怪我になりやすいスポーツなのかもしれないが

そこはみんなわかっていて、普通は注意しながらやっている。

 

蜘蛛男が出没した時と、アクシデントがあった日

あまりにタイミングがかぶるので

いつしかその男は不吉の象徴とされるようになり

彼がクライミングしている姿が遠くに見えたら

どんなにみんなで楽しく盛り上がっていても

「あいつが来たから今日はもう引き上げようか」

という感じで、そそくさと撤収するようになったそうです。

 

これはいったい何なのでしょうか?

 

私の予想では、

一人でコツコツと趣味を極めるような人の中には

たまにものすごく偏屈な人がいたりします。

その人も多分「自分以外のクライマーなんてみんな死ねばいいのに」

「ああやって友達面してヘラヘラ群れてるようなやつらマジ嫌い」

とか思っているのだが

たまたま念能力?の強い人で

その負の感情が電波のように飛び散って実際に事故が起きる

(が、本人はそもそもクライマー仲間に近寄らないので何が起きているか知らない)

噂になって、みんながさっさと撤収してくれるようになって

「最近みんな撤収早いね。なんでだろ?とにかくせいせいしたよ」なんて思っているのかもしれません。

 

しかし、もし事故や怪我がその人とは関係なく起きることで

彼の姿を見てみんなが早めに撤収するようになり

その結果、起きるはずだった事故が起こらない(未然に防げた?)のだとすれば

むしろ警告として姿を見せてくれる、ちょっとお節介な山の神か何かかもしれない✨

とも思うのでありました。

 

とにかく、たくさんの人がしっかり目撃しているにもかかわらず

「誰もその人と話したことがない」というのも不思議な話ですね。

 

 

 

 

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