Fish & Paintings Diary

アクアリウムとアクリル画

怪奇現象「飛行機除霊」

友達が本当にあったと言っている話。

 

Aは演劇の舞台の裏方のバイトをしており

ある劇場で働いていたが

ある舞台中に、足りないものがあるということで

「大至急〇〇を持ってきて」と他のスタッフから頼まれた

 

(〇〇とは何だったのか、私が聞きなれない言葉だったので忘れた)

 

その劇場は舞台の下を横断する長い地下通路があって

一応明かりはあるが、薄暗い洞窟のようなところだった。

 

急いでくれと言われたので、その通路を走っていると

通路の真ん中あたりに誰かが立っているのが見えた。

 

みんな忙しくしているのに

「こんなところにボーっと突っ立って変だな」と思ったが

なぜか相手をはっきり見ることができない。

 

とっさに「知らないふりをしなきゃ」「目を合わせたらおしまいだ」

というような考えが浮かび、あえて見ないようにしていた。

 

近付くのもイヤだったが、取ってこないといけない物があるし

今さら引き返すわけにもいかず、ダッシュでその人物の横を通り過ぎたその瞬間

 

後ろから衝撃と共に何かがドーンと覆いかぶさってくる感じがした。

 

振り返ると誰もいない。

 

真っすぐな一本の通路で、両側は壁だし

一瞬で姿を消すことなどできるはずがないのに

そこにいたはずの人物が跡形もなく消えてしまった。

 

その時からAは

首や肩や背中が異常に重く、普段ならなんでもない作業も一苦労で毎日フラフラ

慢性的に頭痛や疲労感に悩まされるようになってしまった。

 

しかし翌週、友達とバリ島に行くことになっており

もうキャンセルするには遅いし、友達からは

「きっと疲れてるんだよ、着いたらいいマッサージの店教えてあげるから」と宥められ

体調は最悪だったが、とりあえず飛行機に乗った。

 

飛行機が離陸し、雲の上から出た瞬間

身体から「スポーーン!」と何かが抜けて、飛んでいくのを感じた。

 

そしてあんなにしんどかったさまざまな不調が、嘘のようにケロリと治ってしまった。

 

「憑いていた霊がお空へ帰ったんだね♪」

「私が飛行機に乗ることを察知して一緒に乗ってきたのかも?」

というのでした。

 

いやもしかして

妖怪の世界にも国境や領空侵犯があって、

勝手に国外へ出ると他国の妖怪に迎撃されるから

いったん日本に引き返しただけかもしれないけどね・・・?

 

 

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