「さみしい」は肩書き
あるテレビ番組のレギュラー出演者で
平安貴族か、お餅みたいな感じのオネエタレントがいたんです
番組自体、録画かたまにしか見ないんだけど
たまたま見るたび、その人は独身のゲスト出演者に
「私は一人暮らしだからさびしい」「あなたもでしょ」
「さびしい者同士仲良くしましょう」
という絡み方をしているのでした。
あ、この人にとっては
「さびしい」は名刺がわり
社交に使う肩書きの一つなんだ・・・と思って。
ゲストも大物芸能人だったからそう見えちゃったのかもしれないけど
なんか、
「私は社長です」「私もです」
「いや~お互い大変ですねw」「社長同士仲良くしましょう♪」
て言ってるのと、ほとんど同じに見えたんですよね。
だって、「独身」も「社長」も、ただの状況でしかない
状況なんて、何かのひょうしに簡単に変わってしまうし
その人だって、もし一人暮らしじゃなくなったら
たとえば一緒に暮らすパートナーができてラブラブハッピー♪になったら
「さびしい者同士」という肩書きで繋がった友達みんなは、どうなっちゃうの?
そうじゃなくても
ある日突然「さびしいキャラ飽きた。やーめた」となって
着ぐるみを脱ぐように、脱いでしまうこともあるんじゃないかと思う
芸能人なんてそんなものだろうし
そもそも「さびしい」と「一人暮らし」はまったく別の事象で
実は関係ないし。
それで思い出したのが、
詩や散文みたいなものを書く、字書きの友達がいて
あるとき「私の創作の原点はさびしさなの」とまじめな顔で言うのです。
そのときは「何カッコイイこと言っちゃってんの!?」と笑ってしまったのですが
その子は、実家暮らしで両親健在だけどさびしい⇒彼氏が最近冷たいさびしい⇒旦那が忙しくて帰りが遅いさびしい
と、「ステージが変わっても常に装備が同じ」みたいな感じで
卒業して社会人になってからも
彼氏ができても同棲しても入籍しても
ずっとずっと「さびしい」と言い続け
それを見て「こいつ本物だ」と思いました。
どんな肩書きを持つのも自由✨
でも、肩書きじゃなくて自分自身で勝負したい・・・
だって、ひとりでも ふたりいても、
自分は自分でしょ・・・?